坂上香
SAKAGAMI Kaori
プリズン・サークル
2019年 ドキュメンタリー、DCP
136分
上映日:2月26日 15:30 / 1月30日 15:30 前橋シネマハウス
製作・編集:坂上香
撮影:南幸男 坂上香
録音:森英司
アニメーション監督:若見ありさ
音楽:松本祐一 鈴木治行
製作:out of frame
配給:東風
©2019 Kaori Sakagami
作家略歴
東京在住
ドキュメンタリー映画監督。NPO法人「out of frame」代表。一橋大学客員准教授。ピッツバーグ大学で社会経済開発学の修士号を取得。南米を放浪した後、帰国。TVドキュメンタリーで「被害者」による死刑廃止運動、犯罪者の更生など、暴力・犯罪に対するオルターナティブな向き合い方を映像化し、ATP賞第1回新人奨励賞を皮切りに、数多くの賞を受賞。2012年からはインディペンデントで制作活動に専念している。『ライファーズ 終身刑を超えて』(2004年)で、ニューヨーク・国際インディペンデント映画祭、海外ドキュメンタリー部門最優秀賞受賞。「暴力の後をいかに生きるか」をテーマに、「希望」や「成長」に着目した作品をこれからも作り続けていきたいと考える。
<関連情報 リンク> http://outofframe.org/
作品解説
まず、この作品が日本で初めて刑務所にカメラを入れたと聞き、閉鎖性の実態と坂上監督の快挙の双方に驚く。撮影の舞台となったのは、島根あさひ社会復帰促進センターという官民協同の刑務所らしい。比較的、犯罪傾向の進んでいない2000人が収容され、施錠、食事の搬送、監視などに最先端の技術が使われている。そうした設備を持つ場所ゆえに撮影が許可されたのかもしれないが、この作品が目を向けるのはそこで行われている更生プログラムである。それは「TC(セラピューティックコミュニティ、回復共同体)と呼ばれ、アメリカの刑務所などで成果を上げている手法である。専門家を交えて、受刑者たちは自分たちの犯罪の原因と向き合うための対話をおこなう。時間をかけて受刑者たちの葛藤や変化をカメラが追う。さらに、そこで明かされる事実とは加害者たちの多くが虐待経験者でもあるという暴力の連鎖である。その過去を「語りなおす」ことで、もう一度自分自身を見つめるのが「TC」の目的だが、これまで耳を傾けられることがなかった語りの一つひとつが、受刑者と私たちの間にあった境界線を不確定なものにしている。
坂上香
東京在住
ドキュメンタリー映画監督。NPO法人「out of frame」代表。一橋大学客員准教授。ピッツバーグ大学で社会経済開発学の修士号を取得。南米を放浪した後、帰国。TVドキュメンタリーで「被害者」による死刑廃止運動、犯罪者の更生など、暴力・犯罪に対するオルターナティブな向き合い方を映像化し、ATP賞第1回新人奨励賞を皮切りに、数多くの賞を受賞。2012年からはインディペンデントで制作活動に専念している。『ライファーズ 終身刑を超えて』(2004年)で、ニューヨーク・国際インディペンデント映画祭、海外ドキュメンタリー部門最優秀賞受賞。「暴力の後をいかに生きるか」をテーマに、「希望」や「成長」に着目した作品をこれからも作り続けていきたいと考える。