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アンジェリカ・メシティ

Angelica MESITI

母国語

2017年 2チャンネルHDビデオインスタレーション、カラー、サラウンド・サウンド
17分54秒 作家蔵

Photo: Bonnie Elliot.
© Angelica Mesiti. Courtesy the artist and Anna Schwartz Gallery.

母国語 作品画像 1 母国語 作品画像 2 母国語 作品画像 3 母国語 作品画像 4

作家略歴

1976年オーストラリア、シドニー生まれ、シドニーおよびパリ在住

アンジェリカ・メシティは、物語を語る方法や、社会に対する眼差しを身体的なかたちで表現する手段として、パフォーマンスに関心を持ってきた。近年は、言語以外によるコミュニケーション、中でも音と身振りというボキャブラリ-を用いて、文化がどのように提示されていくのかをテーマに、ビデオ作品を制作してきた。映画に原型と手法の手掛かりを得ながら、その視覚言語を用いて、対象となる人物への詳細な調査によることを示すため、高められた幻想や反映において、作品が短絡的に解釈されることを回避している。対象を豊かで美学的に扱うことで、各々の正当性における曖昧さや不確定性に価値を見出し、あらゆる人間の変革の可能性を明らかにする。彼女の作品は注目すべき美術館で恒久的にコレクションされ、2019年にはヴェネチアビエンナーレ・オーストラリア館代表に選出された。

作品解説

音や声が学校、集会場、集合住宅、居間等、さまざまな場所で響きわたる。それらは子供たちが歌う伝統的なフォークソングや、移民してきた住民が歌う祖国の唄や太鼓のようにまったく異なる文化を背景に持つ。これはすべてデンマーク第二の都市オーフスで撮影された作品で、そこに住む住民たちが持っている文化や身体性がいかに多様であるかが示されている。ひとつの街に住む人々の声のどれもが中心的な位置を占めることなく、互いに響き合うように流れていく。
その言語やリズムを異にする音楽体験に共通しているのは、唄や動作が共同体のなかで何度も繰り返され、人々をつないできたことである。楽曲の重要性や演奏の技術ではなく、社会的な文脈を共有する者同士の間で音や声が取り交わされる光景に焦点を当てる。個人の習慣や身体の相違を超え、映像は個人の内面が集合的なパフォーマンスによってかすかに共鳴し合う表情をとらえている。

展示写真

アンジェリカ・メシティ《母国語》展示写真

撮影:木暮伸也

アンジェリカ・メシティ《母国語》2017年
2チャンネルHDカラーヴィデオインスタレーション、カラー、サラウンドサウンド、17分54秒

アンジェリカ・メシティ アーティスト写真

アンジェリカ・メシティ
1976年オーストラリア、シドニー生まれ、シドニーおよびパリ在住

アンジェリカ・メシティは、物語を語る方法や、社会に対する眼差しを身体的なかたちで表現する手段として、パフォーマンスに関心を持ってきた。近年は、言語以外によるコミュニケーション、中でも音と身振りというボキャブラリ-を用いて、文化がどのように提示されていくのかをテーマに、ビデオ作品を制作してきた。映画に原型と手法の手掛かりを得ながら、その視覚言語を用いて、対象となる人物への詳細な調査によることを示すため、高められた幻想や反映において、作品が短絡的に解釈されることを回避している。対象を豊かで美学的に扱うことで、各々の正当性における曖昧さや不確定性に価値を見出し、あらゆる人間の変革の可能性を明らかにする。彼女の作品は注目すべき美術館で恒久的にコレクションされ、2019年にはヴェネチアビエンナーレ・オーストラリア館代表に選出された。

音声が流れる作品があります。
ヘッドホンやイヤホンをご用意していただくと、
よりお楽しみ頂けます。